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山頂にこだわらない登山が楽しい話 – 白泰山
県外に足を伸ばしにくい、けれど仕事で山を歩かざるを得ないシチュエーションもあるし身体がなまらないようにしなきゃならない……というせめぎ合い。ならば、この機会に気になっていたけど後回しにしていた秩父周辺の山を歩いてみよう。秩父の山を知り抜く @alcinist さんと同行することも幾度かあるんですが、お互い山頂にこだわらず、双眼鏡や単眼鏡で野鳥や野花を観察しつつのんびり写真を撮りながら歩けるのでとても楽しかったぞという話です。
ログはいつものYAMAPで。
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白泰山(往路)
東大の演習林からはじまる緑深い奥秩父の山。避難小屋の先にあるのぞき岩からは奥秩父の山並みや八ヶ岳連峰が望めるのも気持ちいいんですが、南北の両面が切れ落ちているのに尾根筋は幅広いおかげでモリモリしてるのに明るい森というのが最高。
普段使っているPENTAXのK-1 Mark IIで雨に日に登るとそれはそれで幻想的な写真が撮れそうだなーと思いつつも、今回は早く慣れたいEOS R6を手に新緑の白泰山を歩きます。
今回の反省点
先にちょっとした失敗談を精算しておくと、前日夜に白泰山行きを決めたこともあって直前まで使っていたR6の予備バッテリーをチャージャーにツッコんでから寝たのですが、案の定忘れました……
幸い1本はカメラ内にあったものの残量が2目盛で心もとない。それに気がついたのは自宅から白泰山までのちょうど中間地点。今さら取りに戻る気力も無く、この日は撮影前にしっかり脳内シミュレーションしてから最低限の電源投入で撮影を乗り切ろうと決めてアプローチすることに。(この時点ではソロ予定)
やや消沈気味で登山口についてアプローチを開始したところ(携帯の電波もギリギリ) @alcinist さんからコール。急遽同行できるので追いかけますとのこと。幸いにして @alcinist さんもキヤノンユーザーなので余っている予備バッテリーをお借りできることに。まさに奇跡。この場を借りて改めて感謝します。(こういう所がキヤノンは強いよね……)
森にふりそそぐ光を噛みしめながら
さて、ひとまずはバッテリーの心配が去り、@alcinist さんが追いついてくるまでのんびりと先行することになりました。序盤こそ少しばかり急登があるものの、尾根に近づけばすぐに勾配は緩やかになり新緑の木漏れ日の中を歩くことになります。
苔の山と聞いていましたが、実に光が豊かな山ですね。
そういうしているとR6のバッテリーインジケーターが赤く点灯してきて、サブに持っていたTG-5(タフネスコンパクトカメラ)でパチパチやっていたところで @alcinist さんと合流。この日の彼はタイミングが神がかってます。
ところで上のTG-5の写真、これ自体はノーマルなRAWデータ(ORF)から現像しているのですが、Adobe Lightroom(CameraRAW)のスーパー解像度やDxOのPureRAWといったエンハンスメントの登場でで、防水をはじめとしたタフネス性能が目を引くものの1200万画素のスモールセンサーで画質面では妥協も含むTG-5(現行はTG-6)のようなコンパクトカメラも、改めて価値を見直してもいいような気がします。
苔ゾーン
合流を果たしたことで心強い仲間を得たうえ、バッテリーの心配も払拭できてペースも上がるか?と思いきや、先述のとおり、二人してカメラ以外に双眼鏡や単眼鏡もぶら下げているので全然ペースは上がりません。とはいえ、余りに遅れるのもアレなわけでちょくちょく時間を確認するわけですが、YAMAPの画面を見て気がついたアップデートがありました。
それが到着時刻予測機能。詳細はリンク先を参照していただきたいのですが、要は○○のポイントには今のペースで歩くと○時ごろに到着するよと表示してくれる機能。事前にYAMAP上で登山計画を作っておく必要はありますが、地図と登山計画と時計を見比べて頭の中で計算するわずらわしさから解放されることで、気持ちのバランスが「心配ごと」から「楽しい」方向へ大きく振れるのを実感しました。
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これ(到着時刻予測)は便利だねーなんて話しながら山頂をパスして避難小屋とのぞき岩へ。
遠くに聳える八ヶ岳を望みながらコーヒーブレイク。この先の十文字峠に続く縦走路も石楠花が咲き誇る楽しいルートのようですが今日はここで折り返し。R6のレンズもRF 24-105mm F4からCONTAX Sonnar T* 2.8/135へ交換して下山します。
白泰山(復路)
レンズを古くて寄れない望遠単焦点という山で使えんのかこれ?みたいなレンズに交換して下山開始。相変わらずゆっくりのんびりペースで歩きます。
寄れないという制約はあるんですけど、望遠レンズの良いところって、登山みたいに行動できる空間が線的なシチュエーションをグッと太いチューブのように拡張してくれるところ。
距離としてはそんなに離れているわけじゃないけど、間に崖が横たわって近づけない石楠花(「高嶺の花」って石楠花を指していたとか)もスッと切り取れるのは軽い望遠のおかげですし。
そんなこんなで気がつけば山頂をスルーしつつ8時間以上歩いてフィニッシュ。登山道を立体的にのんびり観察する山登りも発見がたくさんあって楽しかったよって話でした。