当サイトは広告・アフィリエイトプログラムにより収益を得ています。
光踊る紅葉の谷川岳 – マチガ沢・一ノ倉沢を楽しむ
11月頭の3連休、いよいよ山の紅葉もピークは低山に移ってくるかというタイミング。赤城山は山頂はピークを過ぎ大沼周辺が見頃、大源太山あたりはピークらしい、いや日光も捨てがたいしなんて迷っているとTwitterのタイムラインに谷川岳の厳剛新道の途中にある第一見晴からのマチガ沢がすごいらしいという情報が流れてきた。一ノ倉沢と戻りの新道の光に包まれるような紅葉を思い出して居ても立っても居られなくなり、気がつけばCompassで登山届を出していた。
実のところ、一ノ倉沢へは去年・一昨年と2年連続で紅葉期に歩いていて今年いけば3年連続。素晴らしい景色であることは間違いないけれど、さすがに同じようなルートを同じような時間帯で歩くのももったいない。これまではモルゲンロートと紅葉を楽しもうと夜の明けないうちから一ノ倉沢を目指すルートで歩いていたけれど、今回はしっかりと陽の昇った中を歩いてみようと思う。
予感
午前4時に自宅を出て谷川岳を目指す。水上ICで関越道を降りて最初のセブンイレブンで簡単な朝食をとっていると、トマの耳(谷川岳の山頂)が朝日に照らされて夜が明けた。いつものように土合の駐車場に車を駐め、エモーショナルな色合いを見せる水上方面の谷を眺めながら準備を済ませる。今日は素敵な光に会える予感がする。
東京近郊ではまだTシャツで過ごせる日もあるけど、もうすぐ冬がやってくる谷川岳。ドラウトポリゴン3フーディ(防寒着)を羽織っても止まっていると少し寒いぐらいだ。
マチガ沢を目指す
しばらく歩きマチガ沢出合に到着。ここが厳剛新道の登山口。
マチガ沢出合から厳剛新道へ入るとそれまでの舗装路とは打って変わってグッとワイルドになる。沢沿いを登るというより時おり沢の中を歩いて登る、そんな道。とはいえ、そこに流れる水は美しく足下も悪くないので歩いていて本当に楽しい。
地図には第一見晴がどこなのかは載っていなかったので「だいたいこの辺りだろう」というアテで歩いてきたので、視線の先にあの尖った岩を見つけた時はホッとした。あれが見えればもう少しのはずだから。
第一見晴からマチガ沢を望む
トンガリ岩(勝手につけた)の曲がり角から少し進むと第一見晴。階段の踊り場程度のちょっとした展望地ではあるけれど、トマの耳から切れ落ちる巨大な壁を望むのにこれ以上のポイントがあるのかというロケーションだ。
ここ(約1160m)とトマの耳(1963m)の標高差を考えるとおおよそ800mほどの絶壁だ。ちなみに写真の右から1/3あたりにあるちょこっと飛び出したでっぱりがトマの耳。この景色を眺めながら食べるラーメンの美味さといったら言葉にするのが野暮ってもの。
一ノ倉沢へ
絶景を前にラーメンを楽しんだことで十分に心は満足してしまったけれど、せっかくなので一ノ倉沢にも足を伸ばしておこうと下り始めると目の前に全山紅葉した白毛門。
登りでは日陰で鬱蒼としていた厳剛新道も昼を過ぎて光が溢れる。暴れる光に写真をどうまとめるのか苦労させられるけれど、一歩動くだけでコロコロと変わる光と踊っているようで楽しくて仕方ない。今日は歩き始めてからずっとボルテージの高い風景しか見ていなくて「一ノ倉沢が期待外れ」とならなければいいけれど、なんて変な不安を覚えてしまう。
しかし、そんな杞憂は不要だった。一ノ倉沢手前の最後の角を曲がった瞬間、目に飛び込んでくる圧倒的な色彩と岩の壁。先ほどマチガ沢を見た第一見晴よりここは300mほど低く、目の前には1000mを越える壁が聳えていることになる。
足下で見上げる人たちと較べるとその大きさがよく分かる。
青空に映える紅葉と、陰に浮かび上がる岩の荒々しさのコントラストが圧巻だけれども稜線の向こうへ陽が沈む時間なのでそろそろ帰路につこう。
帰路でのスナップ
例年は一ノ倉沢からの戻りは湯桧曽川沿いの新道を通るのだけど、今年はゆるく来た道(舗装路)を戻ることに。
なぜってそこに光が踊っていたからね。
行動記録はYAMAPで
今回はいつもとちょっと雰囲気を変えて、思うところがあって感情に振って書いてみました。山行データはYAMAPでまとまっていますし、その方が写真に没頭できそうですしね。