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霧に抱かれて – 霧ヶ峰ハイク
家族で歩くのは通算3度目の霧ヶ峰。初めての時はツツジ、2度目は八島ヶ原湿原のワタスゲで丘陵部はややすすけた姿、3度目にしてようやく緑萌ゆる高原の姿を目にすることができました。冒頭の写真は真っ白じゃないかって?いいんですよ。霧ヶ峰なんだから。
さて、家族で山を歩くのは実に2ヶ月ぶりです。冬に発覚した妻のガンを5月に手術したこともあって、ようやくここまで来れたという喜びが大きい。まだまだ抗がん剤治療は続いていますが体調の良い日を見計らっての久しぶりのハイクに感慨もひとしお。無理はしない範囲でゆるゆる楽しむことにしましょう。(検査結果の告知を受けた日、写真家の横田裕市さんの写真集が届いてふたりで「いつかこんな景色を見に行こう」なんて涙したのも今となっては良い思い出)
ニッコウキスゲが見頃の時期ですが、ご覧の天気もあいまって登山者もまばら。道も広くなだらかな霧ヶ峰に響くのは小鳥のさえずりのみ。雫をたたえた草花や小鳥をひとつひとつ「これはなんだろうね?」なんて子どもと話しながらゆっくりと歩を進めます。
なんてことはない岩の出っ張り、晴れならその先の光差す空を、霧なら霧に溶け込んでいく境界になる姿が気になって毎度この岩を撮ってしまいます。
そうそう、モニターになったこともあって今回から腕にはPROTREK Smart WSD-F30を巻いています。まだ操作に熟れていないこともあって簡単にYAMAPでの記録と位置確認だけですが、パッと腕で今どこにいるのかが見られるのは重宝しますね。フォトグラファー的には合わせて方位や日の出・日の入りが確認できるので歩きながら、どの辺りでこんな陽が射すかなとざっくり予想する助けにもなります。(この天気ではあまり役に立ちませんけどw)
いつもはビーナスラインを走る車やバイクの音が聞こえてくるところ、この日はまったくの静寂に包まれていて我々3人だけの時間を思いゆくままに楽しめました。
ほどなく山頂へ。見事なまでに真っ白です。
「さすがに今日は人がいないね」なんて話していたら足下にトラカミキリ?寒いのかじっとして動かないので休憩がてらにTG-5の顕微鏡モードで撮影してみました。
山頂での休憩を終えて湿原へ下ります。今回は妻がどのぐらい歩けるかの確認も兼ねてなので蝶々深山へは行かず、車山乗越から車山肩へ向けて湿原の中を横切るルート。写真を撮ったりのんびり景色を眺めたりしながらゆっくり歩いてもお昼には戻れるぐらいの設定です。
普段は景色の一部でしかなかったクマザサも霧とTG-5が合わされば立派な時間泥棒。
ゆっくりゆっくり霧の景色を堪能しながら「やっぱり霧の景色は好きだな」と再確認。
名残惜しさを感じながらもそろそろゴール。
最後はいつものころぼっくるひゅってでトーストを、と言いたいところでしたが3度目にしてまたしてもトーストにありつけないというオチでした。(この日はまだパンが届いていなかったそうです)
ニッコウキスゲの時期といいながら一枚も写真がない?いえいえ、ちゃんと楽しみましたのでその辺りについてはまた次で。
SIGMAの70-200mm F2.8 SportsとTG-5の組み合わせは予想以上に相性がいいようです。