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α7/α7IIで望遠・高速シャッター時に起きる上部のケラれとその対策
先日、逆光に透けたさくらをα7IIで撮ろうとしたところ困った現象が発生しました。レンズを上方(空など)へ向けたときに画像の上辺がケラれる現象です。実際の写真を見ていただいた方が理解しやすいと思います。
こんな現象です。
実はこの現象、以前からたまに発生していて認識はあったのです。
この写真です。ZUIKO AUTO-T 200mm F4で撮影した写真で同様に上部にケラれというか翳りが出ています。
どんな状況で再現するのかというのが今ひとつ掴めていなかったのですが、さくらを撮っていて望遠で空へ向けたときに発生するということが分かりました。
そこで先ほどの写真をTwitterに投げかけてみたところHi (id:hisway306) さんと id:hironofx から「電子先幕による露光ムラ」が原因ではないか?とリプライをいただきました。
zuiko 135と200で空撮る時に起きるケラれ。これ何が原因なんだろう?普通に撮ってると起きないんだけどレンズを上に向けると起きやすい。 pic.twitter.com/dkclJtjete
— タケル@ズイコ [・皿・] イスト (@TKL) 2017年3月24日
なるほどとうなずきながら一連の撮影データを確認していると、Hiさんからさらに以下のようなページを教えていただき一読してみたところ・・・
【Leica】 SONY α7を楽しむための予備知識 » デジタルカメラ、交換レンズの通販・買取ならマップカメラ。新品から中古まで、様々なカメラ関連商品の販売・下取見積をご提供しております。
ビンゴ!まさにこの現象と合致します。
電子先幕とメカニカル後幕の同期の問題のようですが、単純に前後ともメカニカルの設定にしてしまえば解決するとのことで明けて翌日テストしてみました。(α7/α7IIではシャッタータイムラグを抑えるために電子先幕がデフォルトでONとなっているとのこと)α7Rでは先幕もメカなので問題は起きないそうです。また、純正の望遠レンズでも問題は起きないとのことです。(そりゃそうですよね)
フォトライフの都合上ちょっと画像が小さいですが、上段6枚が電子先幕で1/2500〜1/8000、下段はメカニカルで1/2500〜1/8000です。レンズはZUIKO AUTO-T 135mm F3.5で絞りはF8に固定しISOで露出を調整しています。
上記マップカメラの記事では1/3200から現象が発生とありますが実際に1/1000からテストしていったところ、1/2000でわずかながらにこの現象がすでに発生していました。
なお、この現象は望遠域でしか発生しない問題で同じシチュエーションでも50mmや21mmでは発生していません。手持ちのレンズが50mmの先が135mmになってしまうのでどのあたりの焦点距離からという境ははっきりしないものの、少なくとも広角〜標準域では気にする必要はありません。
望遠域で高速シャッターに限ってとはいえ、望遠域ではシャッタースピードを稼ぎたいことも多いですしレリーズタイムラグもなるべく小さく抑えたい。しかし解決策はラグの大きくなるメカニカルシャッターに切り替えることというジレンマです。
この1年程さまざまなカメラに触れてきてつくづくカメラの性格はシャッター周りに出るなという印象が強くなりました。
追記
この現象は望遠レンズであっても純正のレンズでは出ないそうです。
“アダプター”を介して”望遠レンズ”を使用し”電子先幕ON”が発生しやすい条件ということになります。オールドレンズやもともとEマウント対応ではないレンズを使う方はご注意をというTipsです。