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秋のレンズ祭り!標準単焦点と標準ズームを入れ替えてみた
秋分を過ぎて日が落ちるのも早くなり、肌寒い日もあったりとすっかり秋の雰囲気ですね。
秋といえば読書の秋、芸術の秋、食欲の秋、そして紅葉と目を楽しませてくれるシーズンでもあります。当然、今の機材で対応できるのか?もっと自分に合っているレンズがあるのではないのか?という疑問とともに物欲という魔物も目を覚ますわけでして。
気が付いたらマイクロフォーサーズ(E-M1 MarkII)の標準ズームがM.ZD 12-40mm F2.8 PROからZD ED 12-60mm F2.8-4.0 SWDへ
そしてFマウント(アダプターを介してEマウント・α7II)の標準単焦点がCarl Zeiss Planar T* 1.4/50からVoigtlander Nokton 58mm f/1.4 SL IIへと置き換わっていました。不思議ですね。
閑話休題。
かねてより気に入ってはいるものの、やや不満のあったM.ZD 12-40mm F2.8 PROとPlanar T* 1.4/50だったのですが、何気なくいつものようにマップカメラのサイトを眺めていたらZD ED 12-60mm F2.8-4.0 SWDとVoigtlander Nokton 58mm f/1.4 SL IIへ等価どころかお釣りが来る条件で買い換えができることに気が付いてしまったのです。
そんなわけで結果は冒頭の通りとなったわけです。
私としてはいつもの流れなんですが、では一体それぞれのレンズの不満点とは何だったのかを書いていこうと思います。
M.ZD 12-40mm F2.8 PROの良いところ不満なところ
オリンパスのマイクロフォーサーズレンズ初のPROシリーズということもあって、純正F2.8通しでありながらかなりリーズナブルな価格設定で、なおかつ絞り開放から見事な解像力を発揮します。さらに防塵防滴に対応していて使用環境を選ばないという、どこに不満がでるんだ?というレンズなのですが使っている内に「望遠端がもう少し欲しい」や「ボケがあまり綺麗ではない」といったところが気になるようになりました。
そんな気持ちを抱えながら新宿のオリンパスプラザへ用事があるたびにフォーサーズレンズをE-M1 MarkIIで試させてもらっていました。
SHG(スーパーハイグレード)シリーズの14-35mm F2は当然ボケも解像も素晴らしいレンズでしたが重い・高い・焦点レンジが狭いというのが引っかかる。では12-60mm F2.8-4.0ではどうかといえば焦点レンジはクリア、ボケは12-40mm F2.8よりスムーズ、AF速度はやや劣る?ぐらいの感触でした。C-AFでの追従も私が使う範囲でなら十分の性能が出るようなので、これで決定。
Carl Zeiss Planar T* 1.4/50の良いところ不満なところ
一方のPlanar T* 1.4/50。私が手にした初のZeissレンズということもあり思い入れは深いのです。絞った時のキレの良さ、色の乗りの良さ、そして何よりフォーカスや絞りリングの操作感の滑らかさ。これらは何物にも代えがたいフィーリング。ですが大きな欠点というか使いにくい特性も持ち合わせているのです。
それが絞り開放からF2.8まで残る収差です。逆光のハイキーみたいな条件にハマればそれはそれで魅力的な写りをもたらしてくれるものの普段の使い勝手としてはピントの山は見にくいしふわふわしすぎるしで使いにくいのです。もう少しふわふわ具合が抑えられれば・・・
ではNOKTONはどうか?です。こちらは実機で試したことがなかったので冒険でした。ただマイクロフォーサーズ用のNOKTONシリーズを試した経験やFlickrなどの写真を見ているとPlanarと同じく開放付近はゆるいもののどうやらPlanarほどではない。おまけにボケの質もねっとりと滑らかなようです。実写テストができないのは不安ですがこれは賭けましょう。だって秋のレンズ祭りだもの!
さっそく川越祭りで使ってみた
いきさつはどうであれ、とりあえず実写をしましょう。そうしましょう。図らずもレンズが届いたこの日は川越祭り。混雑の中での使い勝手や激しく移り変わるコントラストなど試し撮りにはちょうどいい機会です。
Zuiko Digital ED 12-60mm F2.8-4.0 SWD
まずは広角よりの焦点域。さすがにテレセントリック性を重視するが故にセンサーサイズに対して大きすぎるなんて言われることもあるフォーサーズレンズ。1〜2段ほど絞っていますが画面の隅まで均質にシャープです。意外だったのはZD 12-60mmは結構バキバキ系と聞いていたのですが、実際に撮影してみるとM.ZD 12-40mmよりも線の細い繊細な描写をするんですね。
フォーサーズフォーマットの標準ズームなのでそもそもボケ量は望んでいないのですが、ボケ方(質)はM.ZD 12-40mmで気になるところでした。右の写真は望遠端60mmの絞り開放ですが、手前にいる観客のボケ方は素直で気に入りました。
光量が不足してくるとAFが迷うことも出てくるのですが、これはAFターゲット設定をシングルからグループ5点にすることで改善したのでターゲットモードの選択を詰めていけばあまり問題にならないのかも知れません。何はともあれ、M.ZD 12-40mmでフラストレーションになっていた望遠側の不足やボケ味は改善することができたようです。
Voigtlander Nokton 58mm f/1.4 SL II
少し離れた場所から開放付近の絞りでピントの立ち上がりを見てみたところ絶妙に気持ち良いんです。ピント面はスッキリと、後ボケは柔らかい。58mmという焦点距離に窮屈感を感じるかなと思いきや、50mmで感じる宙ぶらりん感があまりなくすんなり被写体にフォーカスできるのも良いですね。
続けて金属質のものはどう写るのかなと試してみました。どちらもスムーズなトーンで美しいですね。Makro-Planarのようなキリリとした光沢感とはまた違ってナチュラルな描き方のようです。Nikon F3にマウントしてフィルムでも使ってみたくなります。
レンズの置き換えは結果的に満足
半日ほど使った程度で結論を出すのは早計ですが、今回のレンズ入れ替えはとりあえずは満足できる結果だったんじゃないかと思います。オリンパスのマイクロフォーサーズ用の標準PROズームがリニューアルされることがあればまた心が揺れるのでしょうけど・・・