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新緑の棒ノ嶺でワンインチパンチを喰らう
花盛りの棒ノ嶺へ
そろそろ低山ではヤマザクラか藤が見頃だろうと妻の休みに合わせて新緑がまぶしい棒ノ嶺に行ってきた。YAMAPで前日の活動日記をチェックすると「山頂の桜は葉桜」という文字が見えたけど、ヤマザクラは葉と同時に開く種だからまだまだ見頃のはず。仮にサクラは散った後だったとしても、その時に見えるものを楽しむだけ。双眼鏡も持っていけば、野鳥や樹上の花だって楽しめるからね。
先日のIMAGING GALLERY GLEAMのフォトコンテストの賞品としていただいたPENTAXのUD 9×21。軽量でたためば(開けば?)ザックのウェストハーネスのポケットに突っ込めるコンパクトさがいい。双眼鏡を山に携行するようになって以来、樹林帯が楽しくてしかたない。
見える対象が広がって山に対する解像度がグッとアガるので、この双眼鏡は本当にオススメ。
ココヘリの携行・届け出を忘れずに
さて、山へ入る前の準備で忘れちゃいけないのがココヘリへの登山届。とある遭難の件でのココヘリの対応が話題(不携行でも捜索活動をしていた)になっていたけど、携行を忘れないのがベストなことは変わらない。YAMAPで登山計画をパパッとまとめたら共有URLをココヘリのマイページに登録しておく。
山じゃなくて撮影で沢沿いやちょっとした森林に入ることもあるので、この辺りの行動をココヘリにうまく伝えられる方法もあればいいんだけど、この辺はGPSや登山アプリの選択も含めて追々考えていこう。
ちなみに下記のリンクで紹介コードに「64084」を入力すると、入会金が無料になるので、ココヘリに加入を考えている人はぜひ。
指定のギアを購入すると年会費も無料になる「安全登山お得セット」なんてのもあるので、シュラフ買おうかなとかドライナミック買おうかなとか考えている人も要チェック。
白谷沢ルートをピストンで
棒ノ嶺と言えば白谷沢から登り尾根道を下るのがポピュラーなルートだけど、私は白谷沢のピストンが好きだ。というのも下りの時間にちょうど沢筋に光が射し込んでくることと、落差の大きなゴルジュ(両側が切り立った岸壁に挟まれた峡谷)を上から覗くと登りの時とはまったく違った景色が見えるからだ。
登り
登り始めてすぐに現れる縄が張られた3本の杉の大木と祠。滑りやすいルートを選んだこともあって往復の無事を願って手を合わせる。そんなに信心があるわけじゃないけど、手を合わせることで気持ちを切りかえることができるので意味はあるのだろう。
所々で登山道から少し外れた沢を眺めたりしつつのんびりと登っていく。ただでさえ写真を撮っているとタイムが伸びがちなのに寄り道でさらに伸びる。もちろんそれを見越した計画をしてはいるけど、もう少し客観的にペースを配分して1日の行動範囲を広げたいと思って少し前からFitbit Versa 4(スマートウォッチ)を導入することにした。
登山ならGARMINの方が適しているけれど、ひとまずは心拍を始めとした自分自身の身体状態をモニターすることでペースのコントロールをした方がいいだろうと思ったからだ。動き続けられる心拍をキープすることで撮影以外での停滞時間を減らそうというのが目的で、結果から見るとこれは正解だった(息が上がらないペースをキープできたことで想定より早く、疲れも少なかった)。
話を戻して……
白谷沢ルートというゴルジュを縫って登るルートだけあって基本的に展望はない。そのかわり岸壁の表情は豊かで、隙間から清水が湧き出していたり、野鳥が巣穴を作っていたり、大きくうねる地層に大地を形作るエネルギーの膨大さを感じることができる。
展望に乏しい白谷沢ルートだが、途中の林道をまたぐと沢沿いのジメッとした雰囲気からガラッと変わり、尾根沿いの明るい森になる。日光に透ける若葉が爽やかで、幹の先を仰ぐと微かにサクラが咲いているのが見えた。
果たして山頂へたどりつくと、東屋のまわりには桜吹雪が舞っていた。満開というには少し盛りを過ぎてはいたものの、瑞々しい若葉と薄紅色のコントラストが爽やかだった。
下り
桜の下で昼食をとったら下山開始。イメージしていたとおりに午後の光が射し込む森が美しい。とはいえ、途中濡れた急な岩場があるので油断はできない。
難所を過ぎて、登りで見つけたミソサザイの巣穴付近でその主を見つけた。
見た目は地味で木肌や土に紛れてしまうけれど、尾羽をピョコピョコ跳ね上げながらよく通る声で鳴く可愛らしい野鳥だ。
ヤマメシの新定番ができた
前日に登山メシは何にしようかと考えていて、戸棚に残ったモランボンのカルビクッパを持ってきたら大正解!袋からクッカーにあけて一煮立ちさせたところに塩にぎりをぶっこめば最高の登山メシの完成だ。手間をかけてスープスパを作るのも楽しいけれど、ブルース・リーのワンインチパンチのごとく、どかっと座ってパパッと温めるだけでガツンと効くこいつには敵わない。