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夜の駆け引き
夜の駆け引きなんて言っても色っぽい話はまったくありません。
野良猫との距離感の話です。
この日は思うところがあって、いつも使う50mmの中望遠のレンズではなく標準画角の単焦点 LEICA DG SUMMILUX 25mm F1.4 です。中望遠ではなく標準の画角なので、いつも以上に物理的に猫に近づく必要があるわけですね。(MFTフォーマットなので25mmで標準です)
夜の路地にしゃがみ込んでじわじわにじり寄る37歳のおっさんと猫の駆け引き。
猫が他のものに気をとられている隙に、しゃがんだままじわっと前進。「だるまさん転んだ」「いや動いてない、動いてない(すっとぼけ)」みたいな状況です。
背中には通りすがる人の「何やってんの?こいつ」という冷たい視線を感じますが、不用意に言い訳をするとその声で逃げられるのでじっと堪え忍びます。
そんな苦労を乗り越えて狙った距離まであと一歩というところで、横の家から出てきたおっさんに驚いてこの猫には逃げられてしまいましたが・・・
気を取り直して、少し進んだ道ばたで休んでいた猫。ちょっと面白い柄なので私はズラハチと呼んでいます。
ズラハチは警戒心が強め。いつも2m以内には近づかせません。
足下は砂利が転がって滑りやすい困難な状況。「音は出せない、私は石だ!」なんて心の中で自分を鼓舞しながらじわじわと寄っていきます。
じわじわとにじり寄り続けて、手を伸ばせば触れる距離までやってきました。しかもこっち見てるようで視線は別の方を向いています。
「やった!勝った!(何に?)」と心の底で喝采を上げつつシャッターを切る。
仄暗い路地でしゃがみ込んで一体何やってるんでしょうね。私は・・・