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使いやすい古レンズ Ai Nikkor 35mm f/2.0
2016年をカメラ・レンズで振り返るシリーズ第二弾。
今回は私がニコンFマウントで最初に選んだレンズ、Ai Nikkor 35mm f/2.0です。
いわゆるオールドレンズというやつですね。
2016年の今から見ると開放F値は2.0だし、当然マニュアルフォーカスだしで、今さらこのレンズを性能的な面から求めようという方もいないと思いますが、結論から言ってしまうとなんともちょうどいいレンズでした。
たしかこのレンズでごくごく最初の方に撮った写真。フィルムカメラのEM、じゃなくてE-M1にマウントアダプターで。(ややこしい)
Planarのようにフォーカスリングの回転角が大きくないので、パパッとスナップしたいときにも使いやすいレンズという印象です。
モノとしての造りは前回紹介したPlanar 1.4/50を官能的とするならば、こちらは至って凡庸。開放絞りでもPlanar 1.4/50のようにふわふわせず意外なほど普通に使えてしまいます。
こちらは開放F2.0で撮った写真。
切れ味が鋭いわけではなく、どことなく丸さがありつつしっかりとしている。
そんな感じの描写です。
バイクでいうとSERROWみたいな雰囲気。スペック的には突出して所はないけれど、使ってみると何かと取り回しやすいというか。伝わります?
30年以上も前の古いレンズだからか、レトロな場所の雰囲気によく合います。
レンズ自体が古いものだから当たり前と言えば当たり前なのですが、フィルム調に仕上げれば昔なにかの本で見たような風合いです。
35mmという焦点距離もちょどいい。被写界深度は深めだから、風に舞う葉っぱをとっさに追いかけてもなんとかなったり。
振り返ってみると、このレンズで撮りたいという気持ちはそこまで湧いてこないのですが、あとで見返してみるとリラックスして力の抜けた良い写真が撮れていることが多かったように感じます。
そして驚くことに、このレンズの光学系はそのままにAF化されたAi AF Nikkor 35mm f/2.0Dというレンズが新品で手に入るのです。
とはいえ、焦点距離的に標準ズームにすっぽり収まるレンジだったりボケをそこまで求められる領域でもないので、これからわざわざ35mmの単焦点を選ぶならこのあたりですよね・・・