当サイトは広告・アフィリエイトプログラムにより収益を得ています。
久しぶりのリバーサルフィルム「Velvia 50」に震えた
先日撮りきるのにずいぶんと時間がかかってしまったリバーサルフィルム「Velvia 50」を現像に出してきました。昨年夏の八ヶ岳登山から実に8ヶ月、変色してないだろうかという杞憂は良い方に裏切られ痺れるような絵を見せてくれました。このフィルムをプレゼントしてくれた @saka_oym さんには感謝の言葉もありません。
わずか36コマですが、今回はその中から山が写ったものを振り返ってみたいと思います。撮影データはデジタルデュープに使ったD800のものとなっていますが、実際に撮影したカメラはNikon F3とNokton 58mm F1.4とAi AF Nikkor 35mm F2Dです。
にゅうから見た雲海
このVelvia 50には二つの山が写っていました。ひとつめは2018年の夏に登った八ヶ岳。その時の様子は以下の記事にまとめています。
当時デジタル一眼レフ(Nikon D800E)で撮影した写真を見て十分に楽しんだのですが、リバーサルフィルムで見る八ヶ岳(に登る途中にあるにゅう)から見た雲海は記憶を強烈に呼び起こしました。
硫黄岳の向こうに見える富士山。
奥秩父山塊から足下まで迫ってくる雲海。
その輝く雲海から突き出す御前山。
あまりフィルムだデジタルだというこだわりのない私ですが、光に透かして見るリバーサルはやはり格別です。Nokton 58mmというレンズの画角(見た目に近い)もあいまって、あの日、あの朝に見た美しい光がそのままに封じ込められている感覚があります。
紅葉の谷川岳
にゅうでの雲海に続いては紅葉の谷川岳。こちらは曇り空だったり夜明けといった条件だったので露出に悩んだ覚えがあります。ラティチュード(デジタルで言うところのダイナミックレンジ)がシビアなので同時にD800Eで撮影していてもこの露出でいけるんだろうかとドキドキしながらシャッターを切ったことを覚えています。
その時の様子は以下の2記事でご覧いただけます。
天神尾根で登ったときに撮影したのは紅葉期で混雑していたこともありわずかに3コマでした。曇り空にVelvia 50ということもないでしょうという気持ちもありましたし。ちなみに谷川岳はすべてAi AF Nikkor 35mm F2Dでの撮影です。
こちらは後日、麓まで降りてきた紅葉を見に一ノ倉沢へナイトハイクした時のもの。月明かりと薄明が合わさった時間でしたが、もう少し露出を落としても良かったかなと思います。
こちらも同じく。
月が沈み、モルゲンロートの時間がやってきました(といっても終わりかけ)。結果から言えば、D800Eで撮るよりこちらを優先したかったという色合いです。この青、この赤。私にとってのネイチャーフォトの原点とも言えるような色彩。
私の技術が拙くて、もう一度撮り直したいという気持ちもあるものの、初心にかえる強烈な衝撃を与えてくれたVelvia 50。今年はもっとリバーサルで撮ろうと思わせてくれる1本でした。
フィルムのデジタル化にあたっては以下の方法でやっています。