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上州の鋭鋒、武尊山剣ヶ峰
実際の訪問はひとつ前の記事「澄みわたる空と新雪の入笠山スノーハイク」の少し前、2024年の山初めとして上州の鋭鋒「武尊山」へ行ってきた。
かっこよさげに語りだしたものの、現実は11月から1ヶ月以上デスクワークで缶詰だったおかげで体力は落ちきっていて、剣ヶ峰と沖武尊の鞍部ぐらいで引き返している。毎年のことながら、忙しくなる秋から冬にかけて体力維持の習慣を作らないと本当にマズい……
ココヘリ・登山届の用意は事前に
武尊山は群馬県北部の独立峰で、関越道を走っている最中にもその美しい稜線が印象的な山だ。冬は川場スキー場からアクセスするのがポピュラーとなっているので、ご多分に漏れずスキー場から2本のリフトを乗り継いで登山口にアクセスすることにした。
川場スキー場から武尊山へアクセスする場合は、ココヘリの利用と紙の登山届の提出が必須となっているので、リフト券の購入と合わせてカウンターで受付する必要がある。このカウンターはスキー・スノーボード利用と共通のため、リフト運行開始前は非常に混雑しているので、事前に川場スキー場のサイトから登山届などの必要書類に記入しておいた方がスムーズだ。
いきなりクライマックス
必要な手続きを済ませて、桜川エクスプレス・クリスタルエクスプレスというリフトを2本乗り継げば登山口だ。
前日に雪が降ったばかりで、眩しい新雪に心躍らせながらアイゼンを履いて登山開始。トレースはあるもののあまり踏まれていないようで意外と足が沈んでしまう。身体が温まっていないことも手伝って動きが悪いけれど、今シーズン初の雪山なので焦らずゆっくりやっていく。
登りはじめから急登でぐんぐん見える風景が変わってくる。振り返ると地平線(というか秩父山塊)の向こうに富士山が突き出しているのが見える。白と青のスッキリと澄んだ世界が気持ちいい。
視線を前に戻して……登山口から一段急登を登りきると少しばかりなだらかな斜面に出て、正面にこれから登る剣ヶ峰が表れる。
写真では急登は伝わりにくいものと普段から仲間内で話しているが、これはパッと見ても伝わる傾斜だろう。剣ヶ峰の名の通り、まさに天を衝く剣がごとしだ。
2,020mの剣ヶ峰山頂から日本一高い剣ヶ峰(3,776m)を眺める。
剣ヶ峰から沖武尊方面。ひとまず身体慣らしのために剣ヶ峰まで行ければいいかと思っていたものの、ここで終わるのはさすがに物足りない。とは言え、沖武尊まで行って戻ってくるのはこの日の体力的にしんどそうなので、ひとまず鞍部の途中まで行って満足したところで引き返すことにした。
鞍部が良いぞ
鞍部に下り、ほとんど壁のような剣ヶ峰を振り返る。
最高峰は沖武尊だが、フォトジェニックなのは剣ヶ峰だというのがよく分かる。武尊山と言えばこのピークをイメージする人の方が多いのではないだろうか。
今回の折り返し地点から。角度のついた冬の日差しもあって本当に絵になる山だ。
満足したところで上越国境の山々を眺めながら下りることにする。(実際は登る感覚だけれど……)
動画「白銀の武尊山剣ヶ峰、静寂の稜線を歩く」
例によって、この日の山歩き動画をYouTubeで公開している。風の音だけが響く静かな稜線にDeath Strandingのイメージが重なって、いつもと違った雰囲気の楽曲に乗せてみた。気に入ってもらえたら「いいね!」とチャンネル登録してもらえると嬉しい。
余談だが、この時の山行でアイゼンの効きに不安を感じてBlue Iceのハーファング・アルパイン・ハイブリッドに買い換えた。前後の接続部がダイニーマのベルトで、収納時はチェーンスパイク並みに非常にコンパクトになる上、重量は一般的なアイゼンの半分に収まる。
入笠山を歩いた時に使ってみて、効きは良く軽さも相まって非常に軽快に歩けた。ブリッジがダイニーマベルトということで、やや内側に寄りがちというクセはあるもののかなり満足できるものだった。