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奥秩父の冬と春、営みを探して霧藻ヶ峰・妙法ヶ岳を歩く
人と自然は何が分かつのだろう?
1月に観覧したふたつの写真展。二神 慎之介さんの「羅臼」と川野 恭子さんと「続 山を探して」を観覧したことがきっかけで自分の中でふんわりとしていた、自分の中の山と写真の関係性みたいなものが具体的な形を持つようになってきました。
それが「人と自然を分かつモノはなんだろう?」ということ。
そもそも人もさまざまな環境(つまり自然)の中で、営みを行ないやすい隙間に腰を下ろしてるにすぎないわけで、レジャーや旅行で「さぁ大自然を満喫しよう」とか住宅地に野生動物(たとえばタヌキだったりイノシシだったり)が現れて大騒ぎしたりするのもおかしな話じゃないですか。
先住生物がいるところに割り込んだのは人であって、まぁ野生があったって当たり前なんですけど、都市においては犬・猫以外の動物は動物園にいるものみたいな認識がベースになっているような気がします。
けれど現実は東京(23区内)であっても野生動物は生きているし、人工物の比率は高くとも人間社会も自然の一部であることは間違いない。これを良い・悪いの二元論でどうこうするという話じゃなくて、首都圏というメガロポリスの真後ろには奥武蔵・奥多摩・奥秩父という深い森が聳えていて、都市から山へのグラデーションを人の営みを探りながら写真で表現できると面白いんじゃないかという話です。
のっけから理屈っぽい話をしてますが、要は山行って写真撮るにもそれっぽい理由があった方がより深く楽しめるし、登る山を探す楽しみも増すってもんだよぐらいのことです。
つーことで冬が終わる前、もう春にさしかかってる?そんな雰囲気の奥秩父の山、霧藻ヶ峰と妙法ヶ岳へ行ってきました。(東京都最高峰の雲取山へ続く三峯ルート上にある二つのピークです)
YAMAPのログ
例によってYAMAPのログです。ルートの詳細はこちらからどうぞ。
雨上がりの快晴に気持ちよくスタート
ここからはただただノーマルな登山記録。三峯神社第2駐車場に車を置いて雲取山方面の登山口からスタート。登山口での気温は2℃ぐらいで足下はぬかるんでいるかと思いきや、サクサクと凍っていて歩きやすいコンディション。とはいえ、蹴り出すと滑ったのでチェーンスパイクは装着しての話。
冒頭で書いたようなことを考えていたので、とにかくなんでもないような、でもこういう空気・空間が好きなんだって写真を撮りながら黙々と歩く。
そうこうしているうちに三峯神社の奥宮がある妙法ヶ岳への分岐点に到着。ここをまっすぐ霧藻ヶ峰へ向かったので後々ミスしていることを知るわけですが……
一路、霧藻ヶ峰を目指す
分岐を折れず、まっすぐに霧藻ヶ峰を目指して歩くと延々と似たような風景が続きます。尾根はすぐそばにあるのでたまに尾根からの眺めを確認しにいくと、ウサギの足跡があったりヒガラが囀っていたり小さな発見があって楽しい。
地蔵峠から霧藻ヶ峰山頂の周辺を除けばおおむね平坦(ゆるく少しずつ標高が上がる)で運動不足気味の身体にはちょうどいい運動。山頂には予想外に立派な小屋があり、ここから両神山を中心に群馬方面の山並みを眺めながら昼食タイム。
良い眺め。
三峯神社奥宮(妙法ヶ岳)へ
エネルギー補給が終わったら折り返して三峯神社の奥宮へ向かいます。眺望としてはこちらが本命。
途中の分岐までは望遠ズーム(EF 70-200mm F2.8 IS II USM)に切りかえて普段は遠くて届かない被写体をたぐり寄せてみたり。雪を被るドウダンツツジのつぼみも少し膨らんで春の近さを感じる。
そうこうしているうちに奥宮へ。(実際は鳥居の手前まできて、霧藻ヶ峰側からのルートは通行止めになってることに気がついたんですが……)
雲取山への途上にある霧藻ヶ峰と違って、こちら側は神社への参拝者がカジュアルにやってきてしまうようで、すれ違う人のほとんどがタウンスニーカーに軽装といういでたち。足下をズリズリさせながら棒っきれにしがみついて歩いているので「チェーンスパイク持ってます?(期待はしてないけど)」と声をかけるも、誰も持ってない。明確に滑落するから引き返した方が良いと伝えるものの誰も引き返さないんですよね……。
その上、奥宮への道の最後は完全な鎖場なので気が気じゃない。
登山口にはアイゼン・チェーンスパイクを装着してと注意喚起はされてるものの、まったく効果がないのは明白なので冬期は駐車場に入ってくる時点でチラシでも撒いた方がいいと思うんですが……
ちなみに、奥宮からの景色は素晴らしいのですが、それは自身の足で確かめるのが良いと思いますので、歯切れが悪いものの今回は以上で。
RIVERSの保温ボトルがGOOD!
最後に今回はじめて使ったアイテムを紹介しておきます。RIVERSのバキューム フラスク ステム。muracoでブラックモデルがラインナップされていて、Twitterで良さそうだなーと眺めていたのですが、RIVERSのラインナップを確認すると落ち着いたトーンのカラーバリエーションがあったのでタンをポチりました。
実際に使ってみたところ保温力は十分ですし、マムートのボトルホルダーにも底面に大きめのRがついているのでスムースに収納できるのが良かったです。塗装はちょっとしたことでキズが入りそうなので底部にラバー塗装したりしてもいいかなと思ってます。