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RAW現像派でもだいじにしたいJPGのトーン ─ Nikon機のためのピクチャーコントロール「エセルナ」
JPGのトーンがイメージとずれるとげんなりする
一眼カメラを使っているとしばしば目にするJPG派とRAW現像派のすったもんだ。個人的には求めているトーンが出ればどちらでもいいじゃんと思っていますし、フジフイルムのカメラのJPGのトーンは素晴らしいなと感じています。
ところで私、先日フルサイズのカメラをソニーのα7IIからニコンのD800Eに置き換えたという記事を書きまいた。このD800Eというカメラ、画像エンジンがEXPEED3という少々古い世代のものを搭載していまして、JPGのトーンがデフォルトで用意されているピクチャーコントロールではどれもしっくりこないのです。
![](https://spaceflier.com/wp-content/uploads/2018/03/20180327141112-1-1.jpg)
![](https://spaceflier.com/wp-content/uploads/2018/03/20180327141119-1.jpg)
上の写真はちょっと分かりにくいですがデフォルトのピクチャーコントロールのニュートラルとポートレート。どちらも用意されている中では大人しめの味付けのはずですが実際のシーンに較べてかなり彩度が高く色相もズレて感じられてしまいます。ありていに言ってげんなり。
私は基本的にRAWから仕上げていくスタイルなのでJPGの色味がどうであっても関係ないっちゃ関係ないわけですけど、撮影していて露出やピントをポストビューで確認するたびにげんなりするのはいただけません。幸いにしてNikonのカメラは外部からカスタムピクチャーコントロールというトーンを定義する設定を読み込める(作れる)ので、これを活用して思い通りのトーンにしてしまおうというのが今回のお話で、こうあって欲しかったという結果が下の写真です。(もちろん撮って出し)
![f:id:sfTKL:20180327141918j:plain f:id:sfTKL:20180327141918j:plain](https://spaceflier.com/wp-content/uploads/2018/03/20180327141918.jpg)
それっぽいではなくちゃんと使えるものを作る
実際にカスタムピクチャーコントロール(長いので以下ピクチャーコントロールはPC、カスタムピクチャーコントロールはCPCとします)を作ってみました。ターゲットにしたのはフジフイルムが最新ミラーレスX-H1で搭載したETERNA(エテルナ)です。やや低彩度でリッチなトーンが特徴のシネマフィルムをシミュレートしたものですが、あちらはカメラのハードウェアにも依存した機能(だと推測してるだけです)でよりきめ細かいチューンなので、ここで作ったCPCはエセルナと呼ぶことにしましょう。
エセルナは個人的にだいたいなんでもええ感じに写してしまうキング・オブ・スタンダードレンズ「Nokton 58mm F1.4」の持ち味を存分に発揮してもらって気持ちよく撮影するためのCPCです。設定を作っていく上でフジフイルムの「X-H1開発秘話 #4 -新フィルムシミュレーション「ETERNA」-」を参考にしました。
X-H1 Development Story #4 | X Stories | FUJIFILM Digital Camera X Series & GFX – USA
オリジナルになるX-H1のRAWやETERNAでの撮影データが手元にないので文中に挿入される色相やトーンカーブなどを参考に組み立てました。なので実際のX-H1ユーザーの方からは「そんなんじゃない」とおしかりを受けるかも知れませんがエセ(似非)ルナなので気にしません。
しかしながら、この手のエフェクトを作るときに気をつけたいのはピンポイントでしか効果的に働かないこと。撮影状況が変わったりホワイトバランスを変えたりした際に破綻するような限定的な設定では困ります。Macで調整、カメラにインポート、実写を自宅で繰り返しておおよそのトーンができたところで屋外で撮影してチェック。それなりにいけるなという手応えがあったので完成ということにしました。(そもそもCPCでは調整できる幅が狭いですし)
参考までにNikonのカメラ以外でも近い結果を得られるようにLRのプリセットでもう少し追い込んだ比較です。左がCPC、右がLRでの調整結果です。
![f:id:sfTKL:20180327142346j:plain f:id:sfTKL:20180327142346j:plain](https://spaceflier.com/wp-content/uploads/2018/03/20180327142346.jpg)
当然の結果として編集できるパラメータが多いLRの方がより豊かなトーンを作れていますが、撮って出しでここまで出れば十分ではないでしょうか?
作例
![f:id:sfTKL:20180327142759j:plain f:id:sfTKL:20180327142759j:plain](https://spaceflier.com/wp-content/uploads/2018/03/20180327142759.jpg)
![f:id:sfTKL:20180327142807j:plain f:id:sfTKL:20180327142807j:plain](https://spaceflier.com/wp-content/uploads/2018/03/20180327142807.jpg)
![f:id:sfTKL:20180327142814j:plain f:id:sfTKL:20180327142814j:plain](https://spaceflier.com/wp-content/uploads/2018/03/20180327142814.jpg)
![f:id:sfTKL:20180327142821j:plain f:id:sfTKL:20180327142821j:plain](https://spaceflier.com/wp-content/uploads/2018/03/20180327142821.jpg)
![f:id:sfTKL:20180327142828j:plain f:id:sfTKL:20180327142828j:plain](https://spaceflier.com/wp-content/uploads/2018/03/20180327142828.jpg)
ダウンロード
ダウンロードは以下のリンクよりどうぞ。おまけとしてRich BrightというCPCも入っています。エセルナでハイライトが飛んびやすいシチュエーションに向いていると思います。(というかそういう意図で調整したCPCです)
NIKON_CPC_ESERNA.zip – Google ドライブ(オリジナルファイルは消失しました)
IW_CPC – Googleドライブ(名称は変わっていますがZIP内のCinemaがESERNAと同等のCPCとなっています)
インストールはお使いのメディア(メモリーカード)の最上層ディレクトリにZIPを解凍してできたNIKONというフォルダをそのままコピーすればOKです。
![f:id:sfTKL:20180327143608p:plain f:id:sfTKL:20180327143608p:plain](https://spaceflier.com/wp-content/uploads/2018/03/20180327143608.png)
もしコピーで上手くいかないという場合はPicture Contol Utility 2にいったん読みこんでからカードに書き出しを行えばいけると思います。カードにコピーが出来たらあとはカメラ側で読みこむだけ。
なお、こちらのCPCを「こ れ は COOL だ ぜ!」とか「ヒャッハー!これでフォトコンもいただきや!」といった具合にお気に召されましたら 欲しいものリスト より何かお送りいただけると大変励みになります。
LRプリセット版もありますよ!
![](https://spaceflier.com/wp-content/uploads/2018/03/20180327214757-300x200.jpg)
こんなLRプリセットも配布してます
![](https://spaceflier.com/wp-content/uploads/2018/03/39874545544_f9e0719372_k-300x200.jpg)
LRプリセットを拡張してnoteで販売しています。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/11037836/rectangle_large_type_2_fdae1652a0769ff39fd6a79eb58d302a.jpeg?fit=bounds&quality=85&width=1280)
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