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2年越しで踏破した早春の妙義山中間道
2年ぶりに中間道が開通
桜もほころぶ四月上旬、2年越しで群馬県にある妙義山中間道を歩いてきました。(↓は前回の記事です)
以前の記事でも書いたとおり、妙義山の中間道は第二見晴付近で崩落があり長らく通行止めとなっていました。その崩落箇所が復旧し、この春ようやく崩落箇所を迂回する形で新たな登山道が整備され周回するコースを再び歩けるようになりました。後述しますが、妙義山の中では入門ルートとはいえ整備の苦労がしのばれて本当にありがたい気持ちでいっぱいです。
妙義山中間道とは?
群馬県と長野県の県境付近にある表妙義・裏妙義からなる特徴的な山容で、榛名山・赤城山とともに上毛三山に数えられる山です。標高は1,100mぐらいとそれほど高さはないものの、基本的にどこも断崖。Wikipediaによると山と高原地図の分類では初級・中級・上級の分類の中で分類外の最上級に分類されているそうですが、実際に間近で見ると納得感しかありません。
その妙義山の数あるルートの中、中間道は表妙義の中腹を縫うようにトラバースし妙義神社と中之嶽神社を両端として周回する(たぶん)最も難易度の低いトレッキングルートです。ピークらしいピークは踏みませんしアップダウンも激しいですが、「マジかよ」というアドベンチャーポイントの連続なのでめちゃくちゃ楽しいです。(楽しいとはいうものの、滑落しやすく落石や崩落も多いので同程度の標高の他の山ほどカジュアルにはおすすめできません)
参考までに今回も9歳の子どもを連れた家族登山です(子どもも30回程度の登山経験あり)。
YAMAPのログを貼り付けつつ、前置きはこのぐらいにして行ってみましょう!(今回、かなり気分でRAW現像しているのでトーンにばらつきがあります)
妙義神社からアプローチ
中間道の登山口はいくつかあり、今回も前回同様、東の端である妙義神社からアプローチしました。上信越道の松井田妙義ICから近く、道の駅みょうぎやもみじの湯といった施設が集中しているので下山後即ソフトクリーム&温泉をキメられます。最高ですね。(温泉施設、もみじの湯ではおぎのやの釜飯もいただけます)
花盛りの妙義神社の参道を通って、本殿脇の登山道入口からコースイン。途中大の字への分岐がありますがハードモードなので見ないことにして第一見晴や前回の折り返し地点になった第二見晴を目指します。
第一見晴から。
ツツジが咲いていたり、背後に差し込んでくる好きな感じの光があったり。
第二見晴の崩落復旧箇所
前回は崩落によって折り返すことになった第二見晴。今回は夕方までに帰宅しなければならないので少し後ろ髪を引かれるものの第二見晴はスルーして先を急ぎます。メインは石門なのです……ってなんだこれ!すごい角度で真新しい銀色の階段が付いていました。(以前は左手側にゆるく下るルートがありました)
崩落現場の迂回ルートが新設されていたんですが、階段の角度!向かい側からやってきた登山者とすれ違う時に「ここが一番キツいっす」と聞きましたが確かに反対から登ってきたらキツいわ……
新たに整備された迂回路を回って崩落箇所。第二見晴のすぐ下なんですがゴソッと旧ルートがなくなってました。
油断できない道の連続
前回は先ほどの崩落で通行止めになっていたのでここから先、第二見晴以降は未経験のルートです。ワクワク半分、先ほどの崩落を見て身が引き締まる思い半分で、足下に注意しながら先へ進みます。
なんて言ってるそばから、ちょいちょいこんな光景が現れます。足下は砂と枯れ葉が積もって滑りやすいし、道はほそいので気が抜けない。
東屋で休憩
この日はタイムリミットがあるという事情もあったのですが、子どもも育ってきたこともあり課題として山行のペースを少し早め予定のスケジュール(CT×1.2)を少しずつ巻いていき、休憩ポイントに設定していた東屋で約20分短縮できていました。想定よりも写真を撮ったり小休憩を挟んだりしたものの時間に余裕が生まれたので、仕事の合間にスクワットなどの運動を重ねた効果でペースを早めることができたようです。
なお、東屋からは麓の金鶏橋までのエスケープルートが分岐しているので、中間道を半分に分けることも可能です。
笑える(笑えない)梯子
東屋でエネルギー補給をして後半戦へ突入。ここから石門エリアへ向けてが中間道のハイライト。相変わらずのアップダウン(アップばかりですが)を繰り返しつつ足を進めると本日何度目かの「なにこれ(笑)」ポイント。中間道の最高地点へ向けて長く続く梯子(階段)なんですが、肩幅程度の梯子の両脇はどちらも断崖。手すりがしっかりしているのでさほど恐怖はありませんが、足下にかつて使われていたものと思しき鎖が落ちていたのはゾッとしました。
途中、一息ついて見上げるととんでもないピークが見えます。あれが「鷹戻し」と呼ばれるポイントだとか。あれを登るとかすごい人もいるもんだ…
岩のトンネルを抜けて
先ほどのナイフリッジ的な梯子を越えるとまたしても「なにこれ」ポイント。ほぼ垂直に聳える岩壁の脇腹を穿ったトンネルのような道。妙義山の中では初心者向けと言われるルートですが本当に次から次へとワクワクするポイントが現れます。
輝度差が大きいのでアンダー気味に撮影していたのですが、なにか既視感がある……
何だろうと記憶を辿ってみると、あぁ、アレだ、「Demon”s Souls」。今にも向こうから禍々しい何かが走ってきそうと思っていたら石門側から登ってきた家族連れのこどもたちが走ってきました。なんてタイミングだよ…
通り抜けて逆から見るとこんな感じ。
大砲岩
ちょっとしたドッキリを挟みつつも崖の縁を抜けると視界が開け、天に突き上げるような奇岩が見えてきました。マップで確認してみると大砲岩と天狗の評定と呼ばれるポイントのようです。私たちも子連れなので岩場の先までは止めましたが、その少し手前の手すりがあるところまで進んでみました。
そこから山頂を見上げて。だいぶ慣れてきましたが、やっぱりすごい角度だ…
第四石門
いよいよ終盤、大砲岩から下るとあっという間に巨大な岩のアーチ、第四石門です。超広角レンズ(AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G)の広角端でも収まりきらないあまりの大きさに圧倒されます。なにがどうなってこんなことになるんだと理解が追いつきませんが、こういう驚きがあるから登山は面白いなと思います。
ある程度写真を撮りながらもここまでのペースが予想を上回って時間の余裕がかなりできたきたのでしばし撮影&休憩タイム。中之嶽の駐車場からなら40分ぐらい(個人差あり)でやってこれるこの場所ですが、ここからの夕景は素晴らしいんだろうなと想像が膨らみますね。
下山へ向けて
ルートの距離的にはまだ半分ちょっとといったところですが、下山後に食事と温泉ぐらいしたいなということで中之嶽神社への立ち寄りはカットして妙義神社方面へ戻ることにしました。これで30分以上のショートカット。これまでの貯金とあわせて合わせて50分ほどの巻きです。
中之嶽神社方面をあきらめるといくつかの鎖場もスルーできて(といっても残りの3つの石門は見られます。上は第一石門)ほぼ下山です。あとは一般道と緩やかな下りの山道を残すのみ。
小雨がパラつきはじめたものの、途中カタクリの花を楽しんだり桜と妙義山の絶景を楽しんだりしながら小一時間でゴール。
当初の予定では温泉も諦めていたのですが、かなり時間に余裕ができたので妙義神社ちかくのもみじの湯に行ってみました。前回訪れた峠の湯よりこじんまりとした施設ですが、テラスの前には満開の桜があったり、男湯の露天風呂からは妙義神社を眺められたりとなかなかの風情でした。
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