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鴨飯 – 池波正太郎の江戸料理を食べる
- 作者: 野崎洋光、重金敦之
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2012/03/16
- メディア: 単行本
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タイトルから想像できるとおり、読み物というよりレシピ本の範疇にある本です。
一応、巻末にはインタビューやちょっとしたエピソードが記されているものの、我が家では本棚ではなくキッチンに置いてあります。
鬼平犯科帳をはじめとした池波正太郎作品に出てくる料理を、分とく山の野口洋光氏が再現していくという主旨、と聞くと非常に手間のかかるレシピなのでは?と少し及び腰になりそうなのですが、再現する対象が今ほど複雑な調理ができなかった江戸時代のものなので、意外と簡単で拍子抜けしてしまいます。
素材も調味料もとりたてて特別なものはありませんし、調理法もいたって普通なシンプルな料理ばかりです。
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この本の中での注目レシピはなんといっても五鉄の軍鶏鍋でしょう。
私自身、軍鶏鍋が食べてみたいがためにこの本を購入したと言っても過言ではありません。
そんなわけで、当然最初に作ったのは軍鶏鍋なのですが、レシピ通りに作るとかなり濃いめの味付けなので、何度か試行錯誤して落ち着いたのが以下の記事のレシピです。
我が家では「鶏鍋」と称してすっかり冬の定番メニューになりました。余った分は翌日卵でとじて親子丼にしても美味しいですよ。
ちなみに、東北道の上り線の羽生PAでは五鉄のモデルになったと言われる玉ひでが出店する五鉄(ややこしい)で軍鶏鍋定食がいただけます。
その時の感想は以下の記事の最後の方で簡単にですが触れています。
さて、夏に向かって暑くなる一方のこの時期に鍋料理の話ばかりというのもアレなのですが、この本は四季に分けて章立てされているので今の時期にちょうどいい料理ももちろん掲載されています。
というわけで、妻が仕事のつきあいで晩ご飯が娘とふたりでしたので、妻がいるときは食べられない鴨を使った鴨飯にしてみました。(って、これも冬の料理ですね。本書P100掲載)
ごらん通り、鴨葱丼なわけですので美味くないわけがないのですが、この鴨飯は甘みはお酒からのみなのでパッと見のイメージに反し、意外とサッパリ食べられるのです。
今回は鴨肉をつゆで煮付けるときにちょっとごま油を入れたのがさらに効いて美味いのなんの。
とはいえ、この美味さは私の腕がいいとか素材が良いとかそういうことではなく、ひとえに簡潔でわかりやすくまとめられた本書のおかげ。メインの料理だけでなく付け合わせのレシピも載っているので池波ファンならずとも普段のごはんにちょっと気の利いたものが欲しい時にも本書は大変重宝します。