【レタッチノート】Vol.3 見過ごしがちなシーンをドラマチックに仕上げる 日陰のフラミンゴ

2017年9月28日
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RAW現像のプロセスを分解するレタッチノート、シリーズ3回目です。今回は曇り空で日陰というパッとしない光線条件のフラミンゴをドラマチックに仕上げてみようと思います。

思います、と言いながらも動物園でフラミンゴのいるバードケージを通りかかったときに完成形が見えていたので撮ったものだったりするのですが、一度こんな条件でも撮り方とRAW現像プロセスでこれぐらいの仕上がりにはできるということを知っておくと撮影の幅が広がります。

現場の状況

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まずは目で見たときにどんな条件だったのか確認しておきます。撮影はかなりアンダーに振ったので元のRAWファイルを1.3段ほど持ち上げて肉眼で見た印象に近づけました。

ご覧の通りくもりの日でなおかつ木陰ということもあり、コントラストも低くフラミンゴの鮮やかな羽の色もパッとしません。とはいえ真ん中でつつき合っている2羽にちょうどスポットライト的に光が当たっていて、グッとコントラストを上げてあげれば十分ドラマチックになると感じたので露出をアンダーに振って撮影しました。

RAW現像プロセス

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今回はシンプルにLightroomのみで仕上げます。まずはフラミンゴの鮮烈な赤い羽を出したいのでカメラキャリブレーションでCameraVividプロファイルを選択します。元々アンダーで撮影していたのでこの時点で概ね狙っていた雰囲気は出せています。

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おおよそ完成イメージには近づいていますが微妙に背景がうるさく感じるのでまずはここを処理します。具体的には基本補正のコントラストを+25、シャドウを-60と結構大胆にパラメータを振りました。この辺りの加減は主題になるフラミンゴのディテールとの兼ね合いで決めていきます。

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続いて横に並んだフラミンゴが多少の明るさの違いはあれどフラットに並んでいる印象があるので、中央の2羽(実際は後に隠れているので3羽ですが)を引き立たせるために円形フィルターでハイライトと明瞭度を足し、背景からグッと引き出します。

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ここまでで画面内のメリハリはほぼ決まったのでトリミングしてバランスを取ります。主役は真ん中に。

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トリミングしたら切り抜き後の周辺光量補正で四隅の光量を落としてさらに中央を強調(というか切り抜いてからやりたかっただけなので元は円形フィルターとセットでの補正)します。

そして仕上げの明暗別色補正。

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ハイライト側は黄ばみが気になる羽に透明感を出すために青みを、シャドウ側は画面全体のくすみに繋がっている緑を打ち消しながら鮮やかな赤を出すために若干の赤みを加えて完成です。

ハイライト:色相223/彩度11
バランス:-21
シャドウ:色相2/彩度15

おまけ

最後に方向性は同じですが少し違うRAW現像プロセスで仕上げたフラミンゴ3点です。オリンパスのCameraVividよりさらに重みのあるコントラストが出るVSCO Film04のVelvia50を使用しています。

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